アルゴリズムは、多くの人が読んでいる本や似た傾向の作品を優先しておすすめしてくれるものです。そのため、少し古いもの、実験的なもの、特定の文脈で語られるものなどは、なかなか目に入りにくいかもしれません。今回は、そんな「アルゴリズムでは出会いにくい」と言われることのある本を10冊、簡潔にまとめてみました。どれも印象に残る作品ばかりですので、興味があれば手に取ってみてください。
① 『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ
メキシコの作家による短い小説です。ある男が父の故郷を訪ねるところから始まり、生と死の境が曖昧になっていく物語といわれます。ラテンアメリカ文学の先駆け的な作品として語られることが多いようです。
② 『ブラインドネス』ジョゼ・サラマーゴ
ポルトガルのノーベル賞作家による作品で、突然人々が視力を失っていく状況を描いています。社会のありようや人間関係がどのように変化していくのかを問いかける内容とされています。
③ 『アウステルリッツ』W・G・ゼーバルト
ドイツ出身の作家による小説です。記憶や過去、建築をめぐる語りが中心で、写真を交えながら進行する独特の文体が特徴といわれます。ホロコーストの影が静かに漂う作品として知られています。
④ 『夜の果てへの旅』ルイ=フェルディナン・セリーヌ
フランスの作家による長編です。第一次世界大戦から植民地、アメリカへと移動する主人公の視点で、社会や人間への辛辣な視線が貫かれていると評されることが多いようです。
⑤ 『巨匠とマルガリータ』ミハイル・ブルガーコフ
ソ連時代に書かれた作品で、モスクワに悪魔が現れるという設定から始まります。風刺と幻想が入り混じった内容で、長く禁書扱いされていたというエピソードも知られています。
⑥ 『都市と都市』チャイナ・ミエヴィル
イギリスの作家による作品です。二つの都市が同じ場所に重なり合って存在しているという設定で、境界を巡る物語が展開します。いわゆる「ニュー・ウィアード」と呼ばれる潮流の中で語られることがあるようです。
⑦ 『ハザール事典』ミロラド・パヴィチ
セルビアの作家による作品で、事典形式でハザールという民族をめぐる記述が並びます。男性版と女性版があるなど、読み方によって印象が変わる可能性があるとされています。
⑧ 『地球の長い午後』ブライアン・W・オールディス
イギリスのSF作家による作品です。植物が巨大化した未来の地球を舞台に、人類の生き残りが描かれています。生態系の変化を大胆に想像した作品として言及されることがあります。
⑨ 『闇の左手』アーシュラ・K・ル=グウィン
アメリカのSF作家による作品です。性別が固定されていない社会を訪れた使節の視点から、文化やジェンダーをめぐる物語が語られます。SFの枠を超えて読まれることも多いようです。
⑩ 『遠い声、遠い部屋』トルーマン・カポーティ
アメリカの作家によるデビュー作です。少年が南部の親族の元を訪れるところから始まり、独特の雰囲気の中で成長や孤独が描かれているとされています。
これらの本は、必ずしも「隠れた名作」と決めつけるものではなく、アルゴリズムの仕組み上、目に触れにくい可能性がある作品として挙げてみました。どれか一つでも気になるものがあれば、ぜひ探してみてください。
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