墨田区が運営する産業共創施設「SUMIDA INNOVATION CORE(SIC)」は、いわゆる「ものづくりのまち」として積み重ねてきた技術・人材・地域のつながりを活かし、スタートアップと区内のものづくり企業をつなぐ拠点として位置づけられているようです。スタートアップ支援を軸にしながら、価値の共創・交流・発信の場としても機能している、といった説明が公式でもされています。
2023年10月に開設され、ヒューリック錦糸町コラボツリー4階に入居しています。アクセスは、東京メトロ半蔵門線「錦糸町」駅4番出口から徒歩7分前後、JR「錦糸町」駅北口から徒歩8分前後と案内されています。開場時間は平日10:00〜21:00、土日祝は10:00〜18:00(年末年始は閉場)とされています。
コンセプトは「想いと技術でつぎの未来を共創する場」。プレシード・シード期を中心に、アーリー〜ミドル期まで幅広く支援しつつ、特に創業初期のスタートアップや区内の学生起業家を意識しているようです。ものづくり企業との交流・共創を前提にしているため、ハードウェア系スタートアップには相性がよい、との見方も公式サイトでは示されています。
施設内は大きく2つの空間に分かれているようです。アイデア出しから簡易作業まで使える共創スペース「THE CORE」(コワーキング、会議室、展示、作業スペース、小上がり和室など)と、イベントやカンファレンス向けの「THE STAR」です。空間の家具には、墨田区のものづくり技術を活かした造作が使われている、といった紹介もあります。単なる作業場というより、技術やプロダクトに触れながら人と人が出会う場、という性格が強そうです。
支援の中身は、大きく3つに整理されています。
• スタートアップ集積:コワーキングや商談スペースなど、事業の基盤を置く場
• スタートアップ支援:専門家相談、ワークショップ、ピッチ、アクセラレーション
• コミュニティ形成・発信:交流イベントや事例発信
中核プログラムのひとつが「SPARK(SUMIDA PROTOTYPE ACCELERATION KIT)」です。創業初期のスタートアップと区内ものづくり企業を対象に、研修・マッチング・メンタリングを組み合わせた伴走型のプログラムと説明されています。卒業後は、墨田区のプロトタイプ実証実験支援事業へつなげる流れもあるようです。試作の現場としては、別拠点の「SUMIDA TECNET LABO(STL)」も用意されている、との情報があります。
開設から2年時点の公表資料では、会員登録が581社・1,572名、共創プロジェクトが75件、区内経済効果は4億円超、といった数字が示されています。ピックルボール用コートマットの開発や、認知症の予兆検知アプリの実証など、スポーツやヘルスケア領域の事例も区報などで紹介されています。東武鉄道が事業連携パートナーに参画するなど、観光や地域課題と結びついた動きもあるようです。数字や事例は時点によって変わる可能性があるので、最新情報は公式サイトで確認した方がよさそうです。
墨田区側の言葉では、従来の製造業中心の集積を、ものづくりを起点にした幅広い業種の集積へ更新していく「産業集積のアップデート」がキーワードになっています。スタートアップや学生起業家、クリエイターを新たなピースとして迎え、区内企業と組み合わせる、という設計です。大企業が主導するイノベーション拠点とは違い、地域の中小ものづくりと創業初期のチームが近い距離で試せる点が、この施設の特徴になりそうです。
利用を考える場合は、スタートアップ会員・区内事業者会員のほか、パートナーやメンター、準会員といった区分があるようです。見学やイベント参加から入る人も少なくない印象です。詳細や募集状況は、公式サイト(https://sic-sumida.net/)や墨田区産業振興課の案内を見るのが確実でしょう。連絡先としては、施設側が 03-5637-7667 / info@sic-sumida.net、区の産業振興課が 03-5608-6186 とされています。
ものづくりの現場と新しいアイデアが同じ建物で交わる場、という理解でよさそうです。興味がある方は、まず公式のイベントやレポートから雰囲気をつかむと、入りやすいかもしれません。
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